消火器の使用期限は5年から10年。期限切れは業者に引き取ってもらおう

消火器の使用期限は5年から10年。期限切れは業者に引き取ってもらおう

万が一の火災事故のために消火器がありますが、公共機関や自宅で見る機会はあっても意外に消火器については知らないことが多いのではないでしょうか。 消火器にも期限があります。 そこで今回は消火器の使用期限についてご紹介します。

1.住宅用消火器の期限

住宅用消火器とは住宅火災に対応した消火器で、誰でも操作ができます。 一般的によく見かける消火器で、比較的小さめのものが多く、消火器の色などはメーカーによって違いますが、どのような火災に適応しているのか絵で表示してあるので、使用目的などが分かりやすくなっています。 この住宅用利消火器の使用期限は5年です。

2.業務用消火器の期限

業務用消火器とは法令で定められた設置義務のある消火器で、建物以外でも例えば、車両・船舶などに設置が義務付けられています。 住宅用消火器と比べると若干大きめです。 また、対応する火災についてもA(普通火災用)・B(油火災用)・C(電気火災用)とABCで表示してあり、住宅用消火器とは表示が異なっています。 この業務用消火器の使用期限は10年となっていて、住宅用消火器より長くなっています。

3.なぜ、消火器に使用期限があるのか

消火器は消火器の中に充填された消火剤を圧力で出して火災を消火させるものです。 消火器を使って実際に消火訓練を行ったことがある人ならわかるかと思いますが、レバーを握った途端、とても強い勢いで消火剤が出てきます。 消火剤をより有効的に噴射するためには強い圧力が必要です。 この一見小さい消火器の中では、常に強い圧力と戦っている状態になっています。 消火器の中ではプロパンガスのボンベと同様かそれ以上の圧力がかかっています。 特に加圧式の消火器に関しては、プロパンガスのボンベの約1.2~1.5倍の圧力がかかっているとされます。 国でも消火器の安全性に対して、細かく高い基準を設けてはいますが、さらに安全に使うためにこの使用期限は設けられています。

4.使用期限が過ぎたら

消火器の使用期限が過ぎたら交換が必要です。

常に内部をとても高い圧力にさらされている消火器だけに使用期限が過ぎると破裂の危険が高まります。 そんな時には、販売している店舗や消火器工業会が指定している引き取り場所に持っていくなどという方法があります。 使用期限が過ぎると買い換える方も多いかと思いますが、買い替えをすると無償で引き取ってくれる店舗もありますので、そのようなサービスを使うのも一つの手かもしれません。 もしも、持っていくのが大変な時には引き取りに来てくれるところもあります。 ただ運搬費用がかかる場合もありますので注意が必要です。

5.使用期限内でも交換が必要

しかし、使用期限内だからと言って安心してばかりはいられません。 例えば消火器自体が腐食していたり、へこみ・傷があったり、ホースが劣化しているなどしているまま放置すると、使用期限が過ぎたものと同様に、破損・破裂などの危険リスクが高まります。 もしもそうなってしまった場合は、すぐに交換の必要があります。 こうならないためには、消火器の容器が腐食しないように風通しが良く目につきやすい場所に保管し、普段の扱いも丁寧にすることが大事です。 また、消火器は買うと安心してそのまま保管してしまいがちですが、時々点検することも必要です。 点検の際は、ラベルやキャップの腐食・破損がないか、ホースの劣化やレバーの変形がないかなどを特に注意して見てみましょう。 残念ながら腐食した消火器をし自分で処分しようとしたり、湿気の多い場所に置かれていた消火器が原因の事故が実際に起きていて、ケガをしたり、残念ながら亡くなったりしている方もいます。 使用期限が過ぎてしまったり腐食・へこみ・傷が見つかった場合、決して自分で処理してはいけません。 必ず購入した店舗や専門の業者に相談して処分の依頼をしましょう。

消火器の使用期限を確認しよう

季節替わりや少なくても1年に一度、消火器を点検しましょう。 ちょっとした習慣や心がけで、安心して消火器を使える環境を整えていきたいものですね。

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