地震の揺れ方の種類と特徴5個

地震の揺れ方の種類と特徴5個

日本の近くでは、太平洋プレート、フィリピン海プレート、ユーラシアプレート、 北米プレートという4つのプレートがぶつかり合っています。 そのため、地震がとても多い国土であり、地震を避ける術はありません。 従って、地震とうまく付き合わざるを得ないのが実情です。 そのため、地震に関して理解を深めることが重要です。 そこで、地震の揺れ方の種類と特徴について見識を深めることにしましょう。

1. 直下型地震の特徴

日本で多いプレート間地震は、直下型地震と海溝型地震に大別されます。 まず、直下型地震について見てみます。 これは、海のプレートが陸のプレートに対して沈み込みことで、 陸域の浅いところに活断層が形成され、その活断層がずれることで起こるのが、直下型地震になります。 その代表的な例が、平成7年1月17日に発生した阪神・淡路大震災です。 この地震は、神戸という大都市の直下を震源とするもので、その震源は深さ16 kmと極めて浅いものでした。 その結果、神戸の街は甚大な被害を受け、多くの人命が失われました。 震源が近いために、発生から揺れまでの時間が極めて短く、地震速報が間に合いません。 そのため、身構えることさえもできないのです。 そして、直下で起こるため、下から突き上げるような大きな縦揺れが生じます。 また、被害の範囲がそれほど広くなく、限定的となることが多くなっています。

2. 海溝型地震の特徴

次に、海溝型地震について見てみます。 これは、海のプレートが陸のプレートに対して沈み込みことで、 接する陸のプレートがひずんでいき、あるとき、そのひずみエネルギーが解消されて跳ね上がることで起こる地震になります。 その代表的な例が、平成23年3月11日に発生した東日本大震災です。 この地震は、海溝近くのプレートの境で起こるため、陸の直下ではなく、沿岸が震源となります。 発生する頻度は直下型よりも多く、規模が直下型よりも大きくなっています。 規模は大きくとも沿岸であるために、揺れのエネルギーは幾分緩和されています。 しかしながら、発生する津波の規模が大きく、 東日本大震災で見られたように揺れよりも津波による被害の方が甚大になることがあります。 また、揺れの特徴として、小さな縦揺れがきて、その後に大きて長く続く横揺れがきます。 そのため、初めの揺れの継続時間(初期微動継続時間)から震源までのおおよそ距離が、 いわゆる大森公式によって計算されます。

3.横揺れ地震の特徴

地震の揺れ方には、横揺れと縦揺れがあります。 横揺れは、文字通りに揺れが横方向になっています。 家屋を建てる際に構造計算をして、地震の揺れに対して強度を備えた住宅を建てなければいけないことが、 建築基準法によって定められています。 水平耐力を計算しているように横の揺れを想定していると考えられます。 従って、横揺れに対して、最近建てられた住宅は倒れることがないと考えられます。 しかし、平成28年4月14日に発生した熊本地震のように強い揺れが数度に渡って発生すると、 地震に対して耐える住宅も倒壊する危険性があると言えます。 実際の被害としては、横に揺れるため、家具が倒れたり、古い家屋が倒壊したりします。 そのため、家具が倒れないように金具で壁に固定したり、天井との間に支持棒を挟んだりする対策が必要となります。 また、家具が倒れても避難口となるドアが開くような位置に置くことも重要です。

4.縦揺れ地震の特徴

そして、縦揺れですが、横揺れよりも被害が大きくなると言われています。 というのも、免震の技術では、横揺れに強くすることはできても、縦揺れに対してはどうしても弱くなってしまうからです。 従って、直下型のような震源の近い地震に見られる縦揺れは、とても大きな揺れであるため、 住宅が倒壊する可能性が高くなっており、非常に甚大な被害になってしまいます。 縦揺れに対して、家具は跳びはねるような動きを見せます。 阪神・淡路大震災では、テレビなどが飛んだり、ピアノが動いたりしたという証言が残されています。 従って、家具などをしっかり固定して動かないようにするという地震対策の基本的なことを実践することが重要となります。

5.火山活動による地震の特徴

プレート間地震以外にも発生する地震は存在します。 その代表的なものが火山活動に伴うものです。 火山性地震と呼ばれています。 噴火に伴うものと、火山の内部の活動によるものがあります。 噴火に伴って起こる地震は、火山性地震の中でも揺れが大きくなっています。 また、内部活動によるものは、マグマや熱水の動きに関連したもので、規模は小さなものです。 被害としては、火山性地震によるものよりも、噴火によるものの方が重大となっています。

地震の揺れ方の種類と、その特徴を知ろう

以上より、日本で多発するプレート間地震には、直下型地震と海溝型地震があります。 直下型地震は、陸の浅いところにある活断層がずれることで起こり、 震源の上の都市は激しい縦揺れで大きな被害を受けます。 他方、海溝型地震は沿岸の陸のプレートのひずみが解消される際に起こり、 揺れよりも津波の被害が大きくなることが多くなっています。 いずれにしても、事前に地震に対する対策を講じることが大切です。

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