地震に強い建物の確認方法4個

地震に強い建物の確認方法4個

大地震で家が倒壊した事例が多く報告されています。 そのため、我が家が果たして地震に対してどれほど耐え得るのか、気になる人も多いのではないでしょうか。 そこで、地震に強い建物であるかを確認する方法を検証してみましょう。

1.建物の構造が丈夫であるかどうか

地震による建物の被害として、揺れ、火事、津波によるものがありますが、ここでは揺れに限定することにします。 既に建てられている建物が地震の揺れに対して強いかどうかを見るポイントについて説明します。 目視でも地震の揺れに耐性があるか、素人でも確認できることが重要です。 住宅の形状として、凹凸の多くあるようなものではなく、 四角い箱のようなものが地震の揺れに対しては強くなっています。 また、1階が駐車場で、2階以上を柱で支えているような構造は、 1階が駐車場になっていない構造に比べて、やはり地震には強くはありません。 当然ながら、壁が多い建物ほど、地震に強くなります。 とても大きな窓があるよりも小さな窓が幾つある方が、そして、一続きのLDKよりも区切られたLDKの方が、揺れには強くなります。 具材に関しても、木造従来工法より、鉄筋コンクリートを用いたRC工法の方が丈夫になります。 既に建っている建物であれば、壁や基礎に亀裂があるか、 あるならばどの程度なのか、を見ることで、地震の揺れに耐えられるかが判断されます。 このように、目視だけでも案外、耐震に関する多くの情報が得られるのです。

2.建物の建っている土地が丈夫であるかどうか

いくら建物に耐震性があるといっても、それが建っている地盤が脆弱では、 地震の際の建物が傾くなどの被害が出る可能性があります。 埋め立て地は、地震の際に液状化現象や地盤沈下が起こることがあります。 これにより、建物が傾いたり、基礎とその周りの土地の間に段差が生じたりします。 同様に、造成地において盛り土をした場所も、地震によって土地が崩れることがあります。 付近の道路と土地に亀裂や陥没がないか、近隣の建物に亀裂がないか、 を確認してみることで土地の脆弱性がおおよそ判断されます。 それから、直下型地震を引き起こす活断層が、建物のある場所の直下や付近にあるかというのも、 建物が地震の被害を受ける可能性があること示唆します。 とはいうものは、東京の土地の多くは江戸時代には海であったところが多いですし、 地震大国の日本には至るところに活断層が存在しています。 また、多くの平野自体、長い年月を掛けて土砂が溜まってできた沖積平野であるため、地盤が強固であるとはいいがたいです。 従って、日本の土地はあまり地盤が強固ではないという前提で、物事を判断した方が賢明であるといえます。 それでも、地下の岩盤まで杭を打ち込んでいる建物は、揺れに丈夫であると考えられます。

3.中古物件の場合、いつ建築確認を受けたものであるか

1981年(昭和56年)6月1日から大幅に改正された建築基準法が適用されるようになりました。 従って、この日以降に建築確認を受けた建物は、この基準に則っています。 これを新耐震基準、それ以前を旧耐震基準と呼んで区別しています。 改正点としては、震度6強から7の地震で倒壊しないことを課したことです。 実際問題として、阪神淡路大震災で倒壊した建物は、1981年以前に建てられたものが多かったというデータがあります。 そのため、新耐震基準を満たす建物は確かに地震の揺れに強いことが実証されます。 従って、自分が建築に関わっていない中古物件を購入する際の指標として、 地震に強い建物となる新耐震基準によるものかどうか、という判断基準はとても有効になります。

4.隣家が倒れてくる可能性はないか

いくら丈夫な建物といっても、隣の建物が地震の揺れで倒れかかってきたら、共倒れする可能性があります。 日本の大都市では、限られた土地に住宅が密集しているので、充分に起こり得ることです。 従って、隣の建物が地震の揺れに強い構造を有しているか、確認することも重要になります。 旧耐震基準か、新耐震基準かは厳密には分からないかもしれませんが、目視でもおおよそのことが分かるはずです。 今後、日本では空き家が増えてくることが予想されていますので、 古い空き家が隣にあることも将来的には想定する必要があるのではないでしょうか。 建物ではありませんが、裏山の土砂が崩れてこないかということも大事になります。 山を切り開いた分譲地が多く存在しているため、留意すべき点であると考えられます。

地震に強い建物かどうかチェックしよう

既に建っている建物は、建築に関与していないため内部の構造の詳細を把握することは難しいです。 しかし、目視による確認だけでも、建物が地震に強いものであるかどうかが、おおよそ判断されます。 建物の形状、壁や窓の設え方、壁や基礎における亀裂の有無、建築確認の承認時期、などが主なポイントであるといえます。 また、建物以外にも、それが建っている土地の状況や近隣の住宅も重要な要素となります。 以上を踏まえて、建物が地震に強いものかを確認してみてください。

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