イヤホンしながら自転車走行が危ない理由。危険なイヤホン走行はやめよう
好きなラジオ番組や音楽をイヤホンで聴きながらの自転車走行。 「ついついやってしまいがち」という人も少なくないことでしょう。 ここでは、イヤホンをしながらの自転車走行がなぜ危険なのか、その理由についてご紹介します。1.周りの音が聞こえないため、危険が察知できない
イヤホンをしながら自転車運転をする危険性で、誰もが真っ先に思いつくのがこれでしょう。 自転車に乗らなくても、たとばイヤホンでラジオを聞きながら町を歩いている時、思わぬ危険に遭遇したという経験を持つ人は少なくないはず。 「横道から出てきた車に気づかず、ぶつかりそうになった」というような危険です。 歩行でもそうなのですから、自転車での走行中に同じことをすれば、さらに危険性が高まってしまうことは言うまでもないでしょう。 「ヘッドホンなともかく、片耳だけふさぐイヤホンならそれほどの危険はないのでは?」と思われるかもしれません。 しかし、たとえ片方でも耳をふさがれてしまと、周囲の音は大変聞き取りにくくなるものです。 脇道から出てきたり、後ろから追い抜こうとする車の走行音が聞き取れないことは珍しくありません。 さらに、交差点などで起こる自転車同士の衝突も、同じ原因によるものが少なくないのです。
2.耳に神経が集中して運転がおろそかになる
イヤホンで聴いている「音」は、興味のあるものであるはずです。 音楽にせよラジオ番組にせよ、それに興味があるからこそ、自転車走行中にも関わらず、イヤホンを付けて聴いているわけですよね。 ということはつまり、「耳に神経が集中している状態」ということになるでしょう。 本来、自転車の運転に集中させるべき神経が、耳の方へ行ってしまうと、当然運転がおろそかになります。 音に気を取られ、自転車のハンドルがおろそかになってしまえば、運転ミスを起こす危険性が大きくなるのは当然でしょう。 これは、自分の身に危険が及ぶというだけではありません。 歩行者や他の自転車、さらには車に対して、自分の方から事故を起こすということも大いにありえるのです。 自転車の起こす事故が、思わぬ大きな被害に結びつくことも珍しくありません。 それは多くの場合、イヤホンのために「耳」に神経が集中してしまった結果です。
3.イヤホンそのものに気を取られてしまう
同じように、運転がおろそかになる原因として、イヤホンそのものに気を取られるということが挙げられます。 イヤホンを使ったことのある人なら、イヤホンが思いのほか外れやすいことを経験しているのではないでしょうか。 自分の耳の穴の大きさと形にジャストフィットするイヤホンというのは、存外少ないものです。 そのため、イヤホンはどうしても外れやすくなってしまいます。 部屋で使っている時なら、じっとした状態ですから、外れることも少ないでしょう。 しかし、動いている時、特に自転車走行中は、かなりの率で外れそうになるものです。 その場合は、運転を止め、一度止まって入れなおすのが安全な方法です。 しかし、ほとんどの人は、運転をしながらイヤホンの具合を調節しようとします。 そのため、片手運転になり、神経がイヤホンに集中しますから、結果として運転がおざなりになってしまうのです。
4.音量調節に気を取られてしまう
音楽やラジオを聴いている時は、だれでもそのボリュームを気にします。 部屋で聴いているときでもそうですが、特に屋外で聴く場合は、周囲の物音との兼ね合いがありますから、イヤホンの方の音量をかなり頻繁に調節する必要があるでしょう。 戸外を歩いているときでさえ、そうです。 まして自転車走行中だと、直接耳に入ってくる周囲の音は千変万化します。 その中で音楽やラジオを聞き続けるためには、度々イヤホンのボリュームを変えなくてはなりません。 前項同様、その場合も、一度止まって調節すべきですが、つい走ったまま音量調節をしてしまいがちでしょう。 これが思わぬ事故につながりかねないことは、言うまでもありません。
5.外れたイヤホンが自転車の車輪に絡んでしまう
これまで紹介してきたものも、すべて大きな危険をはらんでいますが、さらに大きな危険性について、最後に紹介しましょう。 それは、外れたイヤホンのコードが自転車の車輪(後輪)に絡んでしまうという危険性です。 イヤホンは大変外れやすいものです。 実際に、自転車走行中にイヤホンが外れてしまった経験を持つ人も少なくないでしょう。 ただ外れただけならまだしも(それでも十分リスキーではありますが)、そのイヤホンやコードが自転車の車輪に絡まってしまったらどうなるでしょう。 慌ててパニック状態になる人がいてもおかしくありませんし、走行不能な状態に陥ることも考えられます。 つまり「非常事態」が突然訪れるのです。 これ以上リスキーなことはないでしょう。
イヤホンしながらの自転車は止めよう
自分自身の身に危険が及ぶばかりでなく、自分が原因で大きな事故を起こしてしまうことも想定されます。 場合によっては、取り返しのつかない事故につながる危険行為であるということを、しっかり認識しましょう。