火事で避難する際に気をつけたいこと8個
地震や津波などの災害のあと、二次災害として怖いのが火災です。 例えば阪神淡路大震災などでは、地震で建物が倒壊したあとの死者よりも、 火災での死者数のほうが圧倒的に多かったと言われています。 そこで、今回は火事で避難する際に気を付けて頂きたいポイントを紹介します。1.早く避難する
避難するタイミングを失って遅れてしまい、命を落とす方が多いそうです。 かといって、火事ではまず初期消火をするように様々な本や講習で言われております。 具体的なタイミングは「火災が初期消火で消せない状況になった時」で、 一般的には“火災が天井まで到達したら”と言われてます。 なので、火災を発見した時点で天井まで到達していたら初期消火を諦め、すぐに避難しましょう。 避難する際も当然ですが、服装や持ち物にはこだわってはいけません。 1秒でも早く逃げることが生存確率を高めます。 命よりも大事なことはありません。
2.下に向かって逃げる
火事で一番怖いのは炎よりも煙と言われてます。 有害物質を含んだ煙は空気よりも軽い性質がありますし、炎は上に向かって延焼していきます。 なのでとにかく下のほうへ向かって逃げることを頭に入れます。 例えば、アメリカで発生した911テロでも屋上のほうが近いという理由で、 避難した人は煙にまかれ途中で亡くなったり、ご存知のように最終的にビルが崩れ亡くなってしまっています。 ヘリコプターでの救助も煙によって遮られてしまうことがケースとして、 非常に多いのも下に向かって逃げるべき理由の一つです。
3.エレベーターは絶対に使わない
駅やビルで避難口として設定されてるのは階段以外目にしないと思います。 日常生活ではエレベーターは便利な乗り物ですが、地震や災害時には危険な場所へと変わります。 エレベーターはワイヤーでつるされている箱です。 熱によってワイヤーが切れる恐れもありますし、災害時などの非常時には緊急停止しますの。 エレベーターが上下するところは完全な吹き抜けになっています。 煙にまかれ、逃げ場所を完全に失ってしまうことになるので、絶対に避難時には利用しないようにしましょう。
4.ドアは閉めながら避難
2.で説明したように、火災で恐ろしいのは炎よりも煙です。 煙の上昇速度は毎秒3m~5mと言われてます。 なので、できる限り避難する際は煙の侵入を防ぐためにドアを閉めていきましょう。 明らかに他にも避難される方がいる場合は開けておくことも一つの手ですが、 開けておく分だけ煙が早く広がることを念頭において下さい。
5.低い姿勢で壁伝いに
小学校の避難訓練でも習ったように、避難する際は低い姿勢で壁伝いに進んでいきましょう。 煙は上のほうに向かうので、低ければ低いほどよいですが、 1.でもお伝えしたようにとにかく早く避難することが大切です。 また、視界が確保されてない場合は闇雲に避難しても迷ってしまい、命を落とす危険性が高まります。 なので、壁伝いで移動をしていきます。 緑の避難灯を頼りに進んでいき、非常口の階段にたどり着いてもなるべく低い姿勢を保ちます。 非常口も煙で充満している危険があるためです。
6.煙の危険性
ここでは具体的な煙の危険性を説明します。 煙は火災になる前から発生し、例え炎が見えない状態であったとしても大量に発生します。 家の建築材や家財、プラスチック製品等は炎ではなく熱によって溶け、 そして大量の塩素ガスや一酸化炭素ガスを発生させます。 よく工場の火災ニュース映像を見ると、真っ黒い煙が大量に吹き出て、 ほとんど炎が出ていない場合があると思いますが、その煙が一番危険です。 何度も説明をしているように、煙は上に向かって昇っていきます。 上にたまったこの黒い煙を吸うと、人はすぐに失神をしてしまい、これが火災の死亡原因となることが非常に多いです。 なので、とにかく低い姿勢+壁伝いで避難をします。
7.煙への対策
この危険な煙に対応をするには、避難する際に濡れたタオルなどで口・鼻を押さえ煙を極力吸わないようにしましょう。 水がない場合の対処法ですが、なるべく厚手のものを使う、もしくは布の密度が細かいものを使用しましょう。 また、吸い込む対策だけでなく目の対策も忘れずにしていくことを注意します。 何故目を?と疑問に思うかもしれませんが、先ほども説明したように、 視界が確保しづらい上に煙が目に染みるとしばらく開けることができなくなり、危険な状況に陥る危険性があります。 対策としては、煙の濃度が明らかに濃い場所を通ったあとは濡れたタオルで目をぬぐいましょう。
8.それでも避難できなかったら
それでも避難が出来なかった場合もありえます。 その際も、一番注意すべきは煙の存在です。 それを念頭に以下の対策をしていきましょう。 煙が侵入しないよう、ドア等の隙間に衣類などを詰め、目貼りをします。 詰める衣類は濡れた状態にしておくとかなり高い効果を発揮します。 これらの対策をしたのちに、窓とかから目につきやすいものを振って助けを求め、 自分が要救助者であることを周囲に知らせましょう。 安易に飛び降りても助かる確率は確実に減ります。 救助を待ったほうが生存率が高くなることは念頭に入れ、冷静な判断を失わずにすることが大切です。
火事で避難する際に気をつけたいポイント
今回紹介したポイントを整理しますと、避難するタイミングは初期消火が不可能と判断した瞬間。 具体的には火災が天井まで到達した時です。 避難する際は炎よりも煙が危険で、有害物質を含んだ煙は空気よりも軽いです。 なので、身を低くして目や口を厚手の濡れたタオルなどで多い、壁伝いに沿って非常口を目指す。 小学校でも習ったないようかもしれませんが、詳細を知るとより説得力があると思います。