パソコンがウイルスに感染した時の除去方法!素早く冷静に対処しよう!
自宅や職場で使っているパソコンの挙動がおかしい場合は、パソコンがウイルスに感染している可能性があります。 そんな時でも慌てず冷静に対処することによって、ウイルスによる被害を最小限に食い止めることができます。1.ウイルスの種類と主な症状
コンピュータウイルスそのものは古くから存在し、パソコンの普及とともに次々と新種が登場してきました。 パソコンの画面に何らかのメッセージを表示させるようなタイプのウイルスは古典的な部類ですが、最近ではもっと悪質なウイルスも増えています。 感染先パソコンのデータを勝手に暗号化したりして使用不能にし、解除を条件に身代金を要求するというランサムウェアはその代表的な例です。 コンピュータウイルスの中にはこうした明確な挙動を示さずパソコンに潜んでいて、気がつかれないように情報を盗み出すタイプもあります。 そのようなタイプのウイルスに感染した場合でも、パソコン操作が急に重くなったり通信速度が低下したりして異変に気づくものです。 この他にもソフトウェアが起動不能に陥る例や、偽のセキュリティソフトを起動させるような例が報告されています。 ウイルスに感染したパソコンには不自然な負荷がかかるため、通常の使用にも支障が出てくる場合が少なくありません。
2.まずはネットワーク遮断を
以上のように不審な症状がパソコンに認められたら、ウイルス感染を疑って早急な対策を講じることが必要です。 情報を盗み出すタイプのウイルスに感染している場合は、インターネットに接続したままだとパソコンからの情報流出の危険が高まります。 まずはパソコンをネットワークから遮断し、完全に孤立した環境に置いた上で対処法を実行しなければなりません。 職場などで複数のパソコンがネットワーク接続されている場合は、ウイルスが他のパソコンにまで感染する恐れが出てきます。 ウイルス感染が疑われるパソコンがLANケーブルで接続されているなら、ケーブルを抜くだけでネットワークから遮断されます。 ワイヤレス環境で接続されている場合は、無線LANアダプタなどネットワーク機器の電源を切らなければなりません。 ウイルス感染の可能性があるパソコンを不用意に再起動すると症状が拡大する場合もありますので、可能な限り再起動せずに対処するのが望ましいと言えます。
3.セキュリティスキャンを実行
問題のパソコンをネットワークから完全に遮断したら、次に実行するのはセキュリティスキャンです。 大半のパソコンでは何らかのセキュリティソフトがインストールされていますので、まずはそのスキャン機能を使ってウイルス検出を試みます。 この場合にセキュリティソフトが最新の状態に更新されていなければ、新種のウイルスに対処できません。 セキュリティソフトによっては別のパソコンでダウンロードしたウイルス定義ファイルをUSBメモリ等でコピーし、感染が疑われるパソコンの更新をオフライン環境で実施できる場合もあります。 インターネット経由での自動更新しかできないセキュリティソフトを使用している場合は、インターネット接続を一時的に復活させて様子を見ながら更新させるしかありません。 最新の定義ファイルに更新したセキュリティソフトで完全スキャンを実行し、不審な挙動を示すプログラムを検出することでウイルスの駆除も可能となります。
4.ウイルスの駆除とパソコン修復
ウイルスと疑われるプログラムをセキュリティソフトが検出したら、直ちに該当ファイルの除去を試みます。 ここでウイルスを完全に駆除できるかどうかはセキュリティソフトの実力にも左右されますが、感染の状況によっても対処法が違ってくるものです。 ウイルスの本体となるプログラムが発見された場合はそのまま削除を試みますが、オフィスソフト等で使用するファイルにウイルスが感染した状態で発見される事例もあります。 その場合は感染が疑われるファイルを別フォルダに移動させ、自分でチェックして削除するかどうかを決めることができます。 ウイルスに感染することでパソコンの設定が変更されているケースも多いため、ウイルス削除後には元の設定に戻す作業も必要です。 セキュリティソフトのシステム修復機能がある場合はこれを使用し、ない場合は手動で修復します。 対処後には改めてセキュリティスキャンを実行し、ウイルスが検出されないかどうかのチェックも欠かせません。
5.パソコンをリカバリする場合
以上はウイルス感染後も最低限のパソコン操作が可能な場合の対処法ですが、中には起動不能に陥るような深刻なケースもあります。 セキュリティソフトによっても機能に差が見られるため、ウイルスが検出できない事例や検出されても完全に駆除できないような事例は少なくありません。 新種のウイルスではどのセキュリティソフトでも対処できない事態も考えられるため、そうした場合は最終的な手段を行使することになります。 パソコンを工場出荷の状態に戻す初期化を実行することによって、大半のウイルスは完全に消去されるのです。 パソコンが初期化されるとHDD内に保存されていたデータはすべて消去されるため、重要なデータは事前にバックアップを取っておくことが必要となります。 パソコンが起動不能となっていて重要データがバックアップできない場合でも、専門技術を持つデータ復旧業者に依頼することでデータ救出の可能性は残されます。
ウイルスに感染したら冷静に対処しよう
前述した身代金請求型のランサムウェアに代表されるように、パソコンを脅かすウイルスも日々進化しています。 日頃からパソコンを最新の状態に保っていれば、ウイルスに感染するリスクを低くすることができます。 ウイルスの駆除に無事成功したら、以後はOSやアプリケーションの更新をまめに行って、日頃から万全の対策を講じることが重要です。