アダルトサイトを見ていたら勝手に登録完了となっていた時の対処法
契約した覚えのないサービスの利用料を請求される事例の多くは、架空請求と呼ばれる詐欺の一種です。 アダルトサイトを見ている最中に登録完了や料金請求画面が勝手に表示された場合も詐欺の可能性が高いと言えます。1.典型的な架空請求の手口
アダルトサイトでは性を刺激する動画や画像などのコンテンツを見ることができるため、インターネットを利用する成人男性の多くは閲覧経験があると推定されます。 無料で動画や画像が見られるアダルトサイトも少なくないことから、パソコンやインターネットの経験が浅い中高年の人も興味を抱きがちです。 一方でこうしたアダルトサイトには、ウィルス感染など多くの危険が潜んでいる可能性が以前から指摘されてきました。 中でも最近増えているのが、前述のように「登録完了」などと画面に突然表示されるケースです。 この画面表示はサイトの利用料金徴収を名目とする請求画面とセットになっている事例が大半で、ワンクリック詐欺として知られる詐欺の手口と見て間違いありません。 身に覚えのない請求書などが送られてくる架空請求の被害も跡を絶ちませんが、アダルトサイトもそうした詐欺によく利用されているのです。
2.徹底して無視するのが正しい対処法
アダルトサイトの閲覧中にそうした不当な料金請求の警告画面が表示された場合は、警告を無視することが最善の対処法です。 有料サイトの会員登録や利用契約をした覚えがないにも関わらず料金を請求する画面が表示されたのなら、その契約には同意していないものと見なされます。 利用料金を支払う義務が生じるのは双方が契約に合意したケースに限られるため、請求画面が表示されたとしても料金を支払う必要はありません。 インターネットに不慣れで法律にも詳しくない人の中には警告を見て動揺し、指示された電話番号などに連絡してしまうケースがあります。 連絡すれば架空請求の罠を仕掛けた相手の思う壺で、被害者の弱みに付け込みながら料金の支払いを迫るのが詐欺の手口です。 被害者はアダルトサイトを閲覧していた後ろめたさがあるため、お金を払って済むのならと考えてついつい支払ってしまいます。 この場合に取るべきベストの対処法は、とにかく料金請求画面を徹底して無視するという一点に尽きます。
3.個人情報を守る
アダルトサイトに仕掛けられた架空請求の罠は年々巧妙になっており、被害者に冷静さを失わせて思い通りに操ろうとするような心理的攻撃が常態化しています。 「登録完了」に続いて利用者のIPアドレスや使用OSの種類などを登録情報として警告画面に示し、いかにも個人情報を抜き出したかのように装う手法が代表的な例です。 しかしながらこのような情報は通常のインターネットアクセスでも取得可能なデータに過ぎず、この時点では個人情報は相手側に知られていません。 この攻撃に動揺して指定電話番号やメールアドレスに連絡した場合、相手の巧みな話術に誘導されて料金を払わされてしまう恐れが出てきます。 特に電話番号や住所・メールアドレスといった個人情報は悪用される危険性が高いので、相手には絶対に教えないという姿勢が大切です。 ワンクリック詐欺の罠をアダルトサイトに仕掛けるような業者は、他の詐欺グループと横のつながりを持っている可能性も否定できません。
4.請求画面を消す方法
アダルトサイトでこのような「登録完了」画面が勝手に表示された場合、料金請求を強制する警告画面が消せなくなるというトラブルも多発しています。 警告を徹底的に無視することで詐欺の被害は防止できますが、このような画面が消しても消してもすぐにまた復活して表示される場合は別の対処法も必要です。 こうした不正プログラムは、アダルトサイトの年齢認証や動画再生ボタンに偽装しているケースもよく見受けられます。 閲覧者にボタンをクリックさせ、そのアクションによって不正プログラムを勝手にインストールさせるのが典型的な手口です。 画面のしつこさに根負けして料金を支払わせようという狙いが見て取れます。 スマートフォンの場合はブラウザの該当するタブを閉じ、キャッシュと履歴をクリアするのがこの画面を表示させないようにする基本的な手順です。 パソコンではレジストリまで操作しないと不正プログラムを完全消去できない事例もあるため、その場合はシステムの復元を使って解決するのが一般的です。
5.相手に連絡してしまった場合の対処法
インターネットやアダルトサイトの利用に慣れた人なら、このような架空請求の画面が表示されても冷静に対処することができます。 中高年からインターネットを始めたり、スマートフォンを契約してインターネットに親しむようになったような人はこうしたトラブルに不慣れなものです。 これが架空請求の手口だと知らないまま警告画面の指示通り相手に連絡してしまった場合は、自力での解決が困難なケースも出てきます。 特に電話やメールアドレスなどの個人情報を伝えてしまうと、情報を悪用した二次被害にもつながりかねません。 独立行政法人の国民センターには架空請求に関する相談も数多く寄せられていますので、不安な人は一度相談してみるといいでしょう。 ワンクリック詐欺が疑われる相手に連絡してしまって料金支払いの催促を受けているようなケースでは、警察に相談した方が問題解決につながりやすいものです。
焦らず冷静に対処する
ワンクリック詐欺と呼ばれる架空請求の手口は、今後もますます巧妙化するものと予測されます。 現時点では年齢認証や動画再生ボタンを不用意にクリックしないといった防御方法も有効ですが、新たな手口が登場する可能性も否定できません。 アダルトサイトを閲覧する際には、そういうリスクを頭に入れて利用することが重要です。