交通事故を目撃した場合の対処法
普通に街中を歩いていて突然交通事故の現場に遭遇するということはごくまれにあります。 特に初めての経験だったら「うわあ、どうしよう」と動揺するかもしれません。 しかし、あなた以上に事故にあった当人同士がパニックに陥っているのも確かです。 そこで、交通事故が起こったときにやるべきことをいくつか覚えておけば、動じず冷静に処理することができます。 これを読んでいただき、少しでもお役に立てれば幸いです。1.多くの人に事故を知らせ集める
交通事故の処理は、車両移動、負傷者救護、警察への連絡などやることがいっぱいあります。 更に事故の当事者同士はパニックになっていることもあり、何から着手すべきかわかっていません。 事故を目撃した第三者が協力することによりその後の処理がスムーズに進みます。 できるだけ大勢の人で協力できるよう大声で「事故が起きています」と叫び周囲の人に周知と協力を求めてください。
2.二次事故を防止する
交通事故が起こったときは、まず路肩や空き地といった道路外の場所に移動し、交通の混乱を避ける措置をしなければなりません。 路肩に置く場合は停止表示機材を置くと安全です。 更に燃料やオイルなどの可燃物が道路上に散乱していることもあるので、車両火災を防ぐためエンジンは切っておきましょう。 もしスーパーやコンビニの駐車場を使わせてもらうときは勝手に使わず店員に一声かけるだけで、お店側も協力してくれることもあります。 事故の処理が終わったら、お礼をいうこともお忘れなく。
3.負傷者を救護する
負傷者がいる場合は直ちに心肺蘇生や止血などの応急措置をしなければなりません。 特に心臓と呼吸が止まってから何もない時間が続くと、6分で救命率は1割以下まで低下します。 心肺蘇生は一人がやり続けると疲労から心臓圧迫リズムが崩れやすいので、大勢の人で1~2分おきに交代しながらおこないます。 また、人工呼吸や止血をする際は、感染予防のために直接相手の血液や体液に触れないよう自分の体を保護してください。 心肺蘇生や止血など、応急手当の仕方は動画サイトなどで閲覧できます。
4.救急車とAEDの依頼をする
先ほど述べた応急措置は救急車が到着するための一時措置であるため、これだけでは負傷者の手当にはなりません。 応急措置をしつつできるだけ早く救急車の手配とAEDを持ってきてもらう依頼を周囲の人におこなってください。 救急車が到着するまでの一時措置と救急車が着いた後の病院搬送のリレーがスムーズに進むほど助かる確率は上がります。 なお、救急車を呼ぶときは落ち着いて指令員の指示に従うとともに、GPS携帯をお持ちの方は受信状態にしておけば現場特定もしやすくなります。
5.直ちに警察官に連絡する
もちろん、事故発生直後の警察連絡を忘れてはいけません。 負傷者のいない物損事故の場合でも警察を呼ばないと事故証明の発行ができないため、保険で補償することができなくなるだけでなく当事者同士のトラブルにまで発展します。 警察官が到着したら、目撃情報など知っていることはなるべくたくさん話してあげましょう。 もしドライブレコーダーの画像が残っていれば提供することによってその後の処理がスムーズに進みます。
6.ひき逃げを見かけたときも救護優先で
ひき逃げ現場を見かけることもあると思いますが、車両特徴やナンバーなどを控えて犯人逮捕に協力することに注力しないように気をつけましょう。 最も優先すべき点は人命救助です。 負傷者救護を最優先しながら逃走車両の特徴を控えるようにしましょう。 携帯電話をお持ちなら逃走車の写真を撮る方法も有効です。
7.連絡先の交換で注意してほしいこと
ここから先は事故の当事者になった場合の注意点も付記しておきます。 事故が起こったときは当事者との間で連絡先交換をすると思いますが、相手の名前や住所、電話番号をメモ書きして渡すだけの行為はオススメできません。 名刺交換も本人確認には不十分ですので、連絡先交換と共にその場で運転免許証や車検証、保険証などの身分証明書をお互い提示することをオススメします。
8.頭を強く打ったらすぐ病院へ
怪我の中でも一番怖いのが頭を強く打ったときです。 仮に自覚症状がなくても頸椎損傷や神経圧迫の疑いもあるので、頭部を強く打ったときは症状の大小に関係なく必ず医師の診断を受けてください。 頭の怪我は後から忘れたころに重症化するケースが非常に多いのです。 レントゲンやCTスキャンなどで初期症状が発見できることもあります。 頭に限らず、違和感を感じた場合は必ず病院で診察を受けてください。 後から後遺症が出てからでは遅いです。
交通事故を目撃した場合には
いかがでしたでしょうか。 交通事故が起きたときの処置方法を覚えておけば、目撃した場合でも不幸にも当事者になってしまった場合にも迅速かつ冷静に対処できます。 また、当事者にとっては恩人にもなります。 困ったときはお互い様ですので、事故現場で野次馬と化さないよう、進んで協力してあげてください。 きっと感謝されます。 また、万が一に備えて事故処理の方法を書き記したものをダッシュボードに入れていくと便利です。